- 主な仕事内容
- 年収・給与
- 1日のスケジュール例
- ストレス指数
- この仕事のやりがい
- この仕事のつらいところ
- 未経験転職は可能?
- 将来性・キャリアパス

主な仕事内容
ITソリューション営業とは、法人の課題やニーズをヒアリングし、IT製品やサービス(SaaS、クラウド、業務システムなど)を提案・販売する営業職です。
単なる「モノ売り」ではなく、「どうすれば業務が効率化できるか」「コスト削減できるか」といった課題解決型の営業スタイルが主流です。具体的には、顧客との商談や課題ヒアリング、社内エンジニアとの連携、提案書の作成、受注後のフォローまで多岐にわたる業務を担います。
提案先は中小企業から大企業までさまざまで、ITに詳しくない顧客にもわかりやすく説明する力が求められます。SaaSやDX(デジタルトランスフォーメーション)の普及により、企業のITニーズは年々高まっており、それに伴ってITソリューション営業の役割も拡大しています。
技術に強くなくても、ITを活用した課題解決に興味があれば、十分にチャレンジ可能な仕事です。

年収
最小年収:350 万円
最大年収:1000 万円
ITソリューション営業の年収は、勤務先の規模や扱う製品、個人の成果によって大きく異なります。
未経験スタートの場合は350万〜450万円程度が一般的ですが、インセンティブ制度のある企業では、早期に500万円以上に届くこともあります。中堅クラスになると年収600万〜800万円が狙えるレンジになります。
特にSaaSなど定額課金型の製品を扱う企業では、継続契約による安定的な収入に加えて成果評価もしやすく、報酬も安定しやすい傾向があります。大手IT企業や高価格帯のソリューション営業、外資系ベンダーなどでは、実績次第で年収1,000万円を超えるケースも少なくありません。
営業スキルとIT知識の掛け合わせにより、努力がダイレクトに収入に反映されやすい職種といえます。

とある1日のスケジュール
時間 | 内容 |
---|---|
9:00 | メールチェック・案件の進捗確認 |
10:00 | オンライン商談で顧客ヒアリング(SaaS提案) |
12:00 | ランチ・チームメンバーと情報交換 |
13:30 | 提案書・見積書の作成と社内レビュー |
15:30 | エンジニアと仕様調整のミーティング |

仕事のリアル:5段階スコア
項目 | スコア | 説明 |
---|---|---|
体力的ハード度 | 3/5 | 外出や移動がある場合もありますが、基本的にはオフィスワーク中心です。 |
精神的ハード度 | 4/5 | 営業ノルマや商談進行のストレスはあり、精神的なタフさが求められます。 |
専門スキル要求度 | 4/5 | IT製品の知識、提案スキル、ヒアリング力など複合的なスキルが必要です。 |
社内コミュニケーション度 | 4/5 | エンジニアやカスタマーサクセスなど社内連携が多く、調整力が求められます。 |
社外コミュニケーション度 | 5/5 | 顧客とのコミュニケーションが主業務。ヒアリング力・説明力が非常に重要です。 |
学習アップデート要求度 | 5/5 | IT業界は変化が早く、新しい技術や製品を学び続ける姿勢が必須です。 |

この仕事のやりがい
お客様の課題を解決できる実感
業務のムダや不便をITで改善し、顧客から「助かった」「便利になった」と感謝されると、大きな達成感を得られます。営業というより“課題解決パートナー”としてのやりがいがあります。
急成長するIT業界でキャリアを積める
SaaSやクラウドといった市場が拡大しているため、身につけた知識や経験は今後も長く活かせます。時代に合ったスキルを持つ営業職として、市場価値を高められます。
成果が数字で見えやすく評価されやすい
契約件数や売上額などの目標が明確なため、努力が成果につながったときの満足度が高いです。インセンティブ制度が整っている会社も多く、成果次第で収入アップも可能です。

この仕事のつらいところ
IT知識が浅いと提案に自信が持てない
技術的な用語や製品特性を理解していないと、顧客からの質問に答えられなかったり、社内エンジニアとの連携がうまくいかなかったりする場面があります。学習意欲が求められます。
成果主義のプレッシャーが大きい
営業目標が毎月設定される企業も多く、達成できなかった場合のストレスや評価への影響が気になることもあります。自己管理能力やモチベーションの維持が重要です。
顧客との信頼関係構築に時間がかかる
法人相手の営業は、即決で契約が決まることは少なく、数ヶ月以上の提案・検討期間が必要なケースもあります。成果が出るまで根気強く対応する姿勢が大切です。

未経験転職は可能?
ITソリューション営業は、未経験からの転職も可能な職種です。特に営業経験(業界不問)がある方は、そのスキルを活かしてIT業界にチャレンジできます。
実際、多くのSaaS企業が異業種からの営業転職を受け入れています。技術的な専門知識が求められるイメージがありますが、入社後の研修や現場でのOJTで学べるケースが多く、ITに関心があり学習意欲があれば十分対応可能です。
営業に必要なのは「相手の課題を聞き取る力」と「適切な提案をする力」。これは業界に関係なく通用する普遍的なスキルです。ただし、BtoB商談やIT商材の提案経験があるとよりスムーズです。
自己学習として、SaaS業界のトレンドや基本的なIT用語、SFA/CRMなどの基礎を把握しておくと転職成功率はさらに高まります。

将来性・キャリアパス
ITソリューション営業は、成果次第で早期にキャリアアップしやすい職種です。プレイヤーとして経験を積んだ後は、営業マネージャー、事業部長、カスタマーサクセス責任者、またはSaaS企業のプロダクト企画やマーケティング職への転向も可能です。
AIによる営業自動化(SFAツールやチャットボットなど)は進んでいますが、法人営業、とくに高単価なIT導入案件では、信頼関係の構築や柔軟な提案が欠かせません。顧客の業務理解や課題に寄り添う姿勢が重視されるため、完全な自動化は困難です。
IT市場は成長を続けており、特にSaaS・クラウド・DX関連の需要は右肩上がり。営業スキルとITリテラシーを兼ね備えた人材は、業界を問わず引く手あまたです。今後も安定したニーズが期待できる注目職種です。